川でクマには会いたくないものです

川でクマには会いたくないものです

Pexels / Pixabay

何年か前、近所の川でのことです。

橋のすぐ下流の釣りポイントを歩いていると、強烈なケモノの匂いと出会いました。

何も起こらないところをみると、99パーセント、ヒグマです。

エゾシカなら、こちらの気配をいち早く察してポンポーンと走り去ることが多い。死んだケモノの腐臭ならもっと甘っぽい匂いがするので区別できます。

ご存知でしょうけれど、北海道のヒグマは北米のグリズリーと同じで、まあ巨大になります。釧路動物園で何度か見ていますが、あんなのと至近距離でバッと出会ったら心臓が止まるかもしらん。

コタン温泉の露天風呂でたまたま一緒した林業のかたから聞いたのですが、数年前標茶町で人が襲われたケースでは、なぐられて頭から顔がなくなったそうです。

ヒグマは爪一本が大人の指くらいあり、ものの本によると60キロのスピードで走れる(くらい筋力がある)ということなので、さもありなん、です。

・・・そんなのが匂いがするくらい近くにいる? ってことは10メートルくらいしか離れてない? 脇のヤブの中?

クマと目が合ったりしたくないのでヤブから目をそらして知らんぷりを決めこみます。走って逃げると追いかけられてアウトだと聞いてるので、釣りをやめて、じりっじりっとその場を離れます。クマ鈴がむなしく鳴るので、鳴らないように握りしめたり、して。

それにしても、ここは民家から200メートルくらいしか離れていません・・・

おいっ、こんなとこでか?

南オホーツクでは山と畑の間にシカ柵を執拗に設置しているケースが多いので、クマは川筋を道として利用することが多いのだと思います。川にシカ柵は設置できないので、いつも通れるわけですね。

まあ、何年か前は斜里町中心部の飲屋街をクマが歩いてた(目撃者多数、写真付きの新聞記事にもなりました)くらいなので、基本的に神出鬼没な動物ではありますが。

別の川で、連れと二人川から上がろうとして牧草地の脇を歩いてたら、すぐ近くのヤブの中から低音の怪しい鳴き声が聞こえたことがあります。

狐やシカじゃなさそうだし、鳥じゃない・・・クマか?

匂いを感じなかったのでクマじゃないような気もしたのだけど、足を止めずにこれまた静かに歩き去りました。近づいて確かめたいけど、クマだったら許してくれそうもないし。

彼らは林道に糞を残すことがよくあります。いつも道の真ん中

ぼくが遭遇したものでどっちかに片寄ってたことは一度もありません。どうして覚えてるかっていうと、その物件を通り過ぎるときにクルマのハンドルをきったことがないからです。そのまま、またいで通れます、いつも。またいでしまってから、バックしてよく観察したりします。

位置までコントロールしてやってるってことは、これはクマからの明確なメッセージだということです。たぶん、ナワバリのお知らせです。

アンタたち、この辺をうろちょろしてたらどついたるけんね、と。

人間に対してのものなのかもしれないし、ほかのクマに向けられたものかもしれません。

それにしても、釣りでずいぶん川をさまよっていますが、ぼくはヒグマに出会ったことがありません。糞と足あとはけっこうな頻度で見るのですが。

基本的にあまり山奥の川には行かないからでしょう。

山奥はクマたちの住まいなんだから、よそもんがズカズカ入ってきたら、それはさぞ不愉快なことでしょう。

上流部はそっとしておくことにして、ぼくはこれからも最終村落あたりで釣りをすることにします。

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