【最近のお気に入り】 グランブルーは水が良い

【最近のお気に入り】 グランブルーは水が良い

◇グラスは【ダンスク】のカクテルグラス、スペクトラブルー。直十(c)

安いだけが取り柄の4リットル1500円くらいで買えるペットボトル入りの焼酎は、アルコール臭が鼻につくものが多い。酎ハイにするのならそれでOKなんだろうと思う。

でも、ぼくは、この手の焼酎を飲むときは、何も足さずにロックでやる。これだとちょっと…というわけで、「純水」や「天然水」を使ったものも試してみた。クセは確かにないが、ほかになにもないという感じ。味が平板で、なんの深みもないのだ。

あるとき、気になっていたこの【GRAND BLEU】を試してみた。どうして気になっていたかというと、ラベルの欧文がフランス語で書いてあるからだ。

ペットボトル入りの焼酎にフランス語かよ!?

大衆向けの4リットルペットボトルといえば、「大五郎」だの「ビッグマン」だの「大樹氷」だの、ロゴがなぜかみな筆文字で、「大きいことはいいことだ」的なデザインコンセプトのラベルがじつに多い。

そんななか、この【GRAND BLEU】はどうだ? おっさんはラベルの字が読めないよ。「ブルー」はさ「BLUE」だろ英語なら。でもこれ「BLEU」だよ、なんなんだよ……というこころの声を聞きつつ、ボディコピーを読んでみると(正確には読んでみようとすると)、英語じゃなくてフランス語らしい、と気づくわけですね。読めねえし意味もわからん。いったい日本中で何人のひとがこのラベルの欧文を読んで

うんうん…

と、うなずけるというんだ? フランス語がすらすらわかる日本人は、10万人にひとりもいないんじゃないだろうか。それなのに日本語の商品名がどこにも書いてない…

この、コミュニケーションを拒絶するようなラベルデザインはどうよ。大衆に買ってもらわなくていいのか君は。4リットルペットボトル入りなのに孤高を気取ってどうするのさ、ハアハアハア…

ぼくはこの商品の小さいビンのほうを知らずにいて、はじめて出会ったのがペットボトル入り焼酎の陳列棚だったので、こんなツッコミ満載だったわけだ。でも【GRAND BLEU】は700ミリリットル入りの商品のほうが主力で認知度も高く、そのまとめ買い版がこの4リットル入りだったのですね。

【GRAND BLEU】を飲んでみると、スッキリはっきりしていてイヤなクセがない。けれど、コクのようなものが確かに存在する。できたての蒸留酒であるはずなのに、舌に話しかけてくるものがある。それはクドくはなくて、ほんのりとしてうっすらとした絹のようなサラサラとした質感とでも言おうか。

なんの料理にもなじむので、どうしても登場するシーンが多くなる。ジンギスカンにも合うし、刺身にも中華にも合う。良い酒は水のようになる、というが、まさしくこの【GRAND BLEU】は水のようだ。まずい水道水ではなくて、ミネラル豊富な湧き水を思わせる。

知床沖の「らうす深層水」を使っているとのことだが、そんな情報がなくてもじゅうぶんおいしい酒だ。これでアルコール35度の商品があれば、もっといいのだが。

ちなみに、フランス語読みをすれば、この商品名は「グランブリュ」と発音されるはず。ラベルにイルカが描いてあることから、ジャック・マイヨールをモデルにしたフランスイタリア合作映画「グラン・ブルー」からの発想だとわかる。この映画で、ジャン・レノ演じるイタリア人ダイバーのマンマが作るスパゲッティーがうまそうだったのを覚えている。監督はリュック・ベッソン。なんでも作りますね、このひとは。

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