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廃材の山を薪にしていくなかで、
(これは焚いてしまうに忍びない・・・)
と思える材に出会うことがたびたびあります。

・・・乾いていてもずっしりと重い。
切ってみると、年輪が密に重なっていて。
切り口が優しいおだやかな色あいだったり、ツートーンになっていたりして。
とても魅力的で、暖をとるために燃やしてしまうには、あまりにも惜しい。

ある年の春、木彫師が使っていた手斧を譲っていただきました。
柄にはアイヌ独特の文様が刻まれていて、握ればしっとり手になじみます。
片刃で、握る位置を変えれば大きく削るもわずかに削るも自由自在。
まるで、手の機能がひとつ増えたような気がしました。
以来、この手斧に導かれるように、木を削るようになりました。

 @虹鱒と山女魚 [イチイ古材使用・無塗装・2016年]
 @雨鱒 [イチイ古材使用・無塗装・2016年]
 @森爺(四個組) [樹種不明古材使用・ウレタン塗装・2014年]
 @山女魚 [イチイ古材使用・無塗装・2016年]


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Special Thanks to Smartworks, Mary Lou (Manoela Ilic).
© Naoto. All rights reserved.

風や雪、雷、寿命で倒れた森の樹は、微生物や菌類、植物、昆虫、鳥や動物のベッドになり、食堂にもリビングにもなります。
樹は倒れるとこんどは、ほかの生き物たちの「家」として生きるのです。
今までの生を終えて、別なかたちで生きる。
生きるものを「養生」する役割を担うことから、
森の倒木のことを、英語圏では「ナースログ(nurse-log)」と呼ぶことがあります。

 [ ターナー ( 木べら ) ]

 [ いろいろ ]

 [ おたま ]

 [ 使用上のご注意とメンテナンス ]

 [ 取扱店 ]


@幅広のターナー>
先端がまっすぐなので、ホットプレートなどに適した木べら。幅広なので、玉子焼きをくるくるするときも使いやすい。
表面の凸凹はしゃもじとして使うときにご飯離れがよいのでは、とのデザイン。
後端のカギ型状のつくりは釣り下げるときのためのもの。ヒモを通す穴をあけると、なんとなく穴の中が汚れたままになる気がするので、最近はこんなデザインも。北ヨーロッパでよく見かけるらしい。
[ 全長265mm、最大幅83mm・樹種不明古硬材使用・ウレタン塗装 ]

@楢古材を使ったターナー
楢材は独特の木肌で、なかなかよいものです。磨くと、ランダムに木目を横断するような「模様」が現れます。
硬いので、ターナー向きの材だと思います。
この作品は、化粧彫りをほどこした側が多く削られてすこしくぼんだので、右利き用になりました。
[ 全長305mm・楢古材使用・ウレタン塗装 ]

               

@赤いターナー
木の名前は不明ですが、赤い木肌がおもしろい。
グリップ後端をステッキ状にカーブさせると、握ったときにターナーが腕と一直線となり、狙ったポイントを正確にターンさせることができます。
握り部分上の段差に親指をかけるとグリップ力が増します。一度お試しください。
[ 全長280mm・古板使用・ウレタン塗装 ]

               

@イチイ(オンコ)の木べら
イチイ材は柔らかい材で、あたたかみがあります。この質感はご飯と相性がよい気がするので、しゃもじとして使うのが適当かと思います。
[ 全長257mm・イチイ古材使用・ウレタン塗装 ]

               

@古硬材使用のターナー
木目の関係で削りやすい側を彫り進んだら、自然に右利き用に仕上がりました。目指したわけではないのですが、よくあることです。材の意思なのではないかと思います。同様に、左利き用のものが自然にできあがることもあります。
[ 全長347mm・古硬材使用・ウレタン塗装 ]


@イチイの茶さじ
和のスプーン、茶さじ。すくう量を自由自在に加減できるところが、西洋との考え方の違いが見えておもしろいです。「だいたい」でいいんじゃないか、ということで。
[ 全長150mm・イチイ古材使用・ウレタン塗装 ]

@曲がりのある箸
今は100円ショップできれいな箸が手に入る時代なので、直十ではあえて、曲がった箸をご提案しましょう。曲がった箸は少しだけ使いづらいですが、それを個性だと解釈していただければ、うれしいです。まっすぐな線で行くよりも、曲がった線で行きましょう。
[ 全長240mm・樹種不明古材使用・ウレタン塗装 ]

@白樺古材のおたま
白樺はやさしい風合いの材ですが、完全に乾燥するとけっこう硬くなります。ウレタン塗料ふき取り仕上げを3回おこなっています。
[ 全長285mm・樺系古材使用・ウレタン塗装 ]

@柿渋塗りのレンゲ
柿渋塗りのものは塗膜がはがれやすいですが、これは宿命のようなものです。
使っているとだんだん塗膜が薄くなり、かわりに愛着がわいてくるのが柿渋塗りの不思議なところです。
この作品は、途中から片寄って彫らざるをえなくなり、左手用となりました。
[ 全長268mm・樹種不明古材使用・柿渋塗り ]

@楢のレンゲ
カトラリーのネックが太いと、どうも垢抜けない気がします。その点、楢は硬いのでネックを細くデザインできます。
楢独特の、木目を横断して走るランダムな模様はおもしろい。風格が出ます。
[ 全長280mm・楢古材使用・ウレタン塗装 ]



◎ 使用上のご注意とメンテナンス ◎

@天然素材のため、やさしく扱ってください。金属製のものよりも、かなりデリケートです。本来の用途以外に使用されますと破損しやすくなります。

@使用後は、できれば洗剤を使わずに柔らかいもので洗い、寝せた状態でよく乾かしてください。乾かすあいだ立てておきますと水分が製品の下の部分にたまってしまい、黒ずみやひび割れができやすくなります。
特に、つけおき洗いは絶対に行わないでください。水分が木質に過剰に浸透して製品の寿命を縮めます。

@ご使用により表面がざらついてきたり、塗膜が落ちてきましたら、紙やすりや金属スプーンの凸部でこすって滑らかにし、クルミの実(食べる部分)をこすりつけるようにしてクルミオイル(オイルだけを抽出したものでももちろんオーケーです)を染み込ませ、乾いた布で磨きますと応急の補修ができます。ちなみに、サラダ油やキャノーラ油、オリーブオイルやごま油は、べたつきがいつまでも続くので、補修には使えません。
もっと本格的に補修をされる場合は、サンドペーパーで表面を整えたのち、ウレタン塗料(直十で使っているウレタン塗料は「ワシン」の油性ウレタンニスです)を薄く塗り、3分ほどおいた後で布でふきとります。乾くまで待ってから、この工程を3回くりかえせば完璧な補修となります。

@柿渋仕上げの補修は、上記のクルミオイル使用によるものも可能ですが、サンドペーパーで表面を整えたのち、柿渋を塗り重ねますと、完璧な補修ができます。柿渋塗料は、ホームセンターや通販で手に入ります。

               

               

               


               

               

               

★取扱店(2017年2月現在 ※取扱店は予告なく変更される場合があります。ご了承ください)

道の駅パパスランドさっつる(北海道清里町)


@展示ワゴンのウッドパネルは直十の2016年の仕事です。古板使用、柿渋仕上げ。


○ハンドメイド作品販売サイト「iichi」にて「ナース・ログproject」と鱒彫刻の販売開始しました。直十ショップのアドレスはこちら。どうぞよろしく。


               

               

               

今までの生を終えて、別なかたちで生きる。
生きるものを「養生」する役割を担うことから、森の倒木のことを、英語圏では「ナースログ(nurse-log)」と呼ぶことがあります。
それは物知りの古老のようなもの。
かれに導かれるままに、しかも、道具としての機能をより高めるように、かたちづくる。
古木のいのちが新しい使い手の幸せを呼ぶように。
そんなリレーのはじめの一歩。
それが「ナース・ログproject」です。

 [ スプーン ]

 [ 特徴 ]

 [ ツールと焼き印 ]


@ダブルスプーン
すくう部分が両方についたスプーンです。焼き印が入っている側のほうが少なくすくえます。
対象は砂糖や塩、片栗粉などの粉、インスタントコーヒーや茶葉など。
材の形状から、できあがりはひねりの入ったものになり、結果的に右手用になりました。左手で持つと水平が保てず、粉がこぼれやすくなります。
[ 全長135mm・イチイ解体廃材使用・ウレタン塗装 ]

@深めのダブルスプーン
すこし深めのダブルスプーンです。これも結果的にひねりが入って左手用になりました。右手だと使いづらいのです。
[ 全長118mm・イチイ解体廃材使用・ウレタン塗装 ]

@自立するスプーン
自分で立つことのできるスプーンです。キッチンテーブルや棚の上にいつも立てておけば、思い立ったらすぐ使えます。
いちいち引き出しからスプーンをごそごそ出してくるのがかったるいので、作ってみました。
もっと背の高い自立型スプーンの場合、底部にオモリをはめこんで安定を良くしたバージョンもあります。
[ 全長73mmと100mm・イチイ解体廃材使用・ウレタン塗装 ]

@楢のスプーン
楢材は硬いので、手彫りでは削るのがたいへんです。たいへんですが、硬い分、軸の細いデザインが可能になります。
硬い材は仕上がりに重厚感が出ますから、汁ものを扱わなければ一生モノになりうると思います。木質は塗装の膜があっても水や洗剤に弱いので、できるだけ洗わないで済むような用途がおススメです。
[ 全長179mm・楢解体廃材使用・ウレタン塗装 ]

 

@楢のスプーン
スプーンのくぼみを彫るのには、彫刻刀の丸刀を使います。以前はドリルで大まかに穴をあけてから削っていましたが、途中で路線変更したくなったものの、あけた穴がネックになってかなわなくなって、それ以来、ドリルを使うのはやめました。
[ 全長188mm・楢解体廃材使用・ウレタン塗装 ]

               

@イチイのカレースプーン
イチイのやさしい質感を味わっていただける、カレースプーンです。
イチイは材が柔らかいので、塗膜がはがれるとイタみが早くなります。
塗膜がはがれてきたら、よく乾燥させて、クルミの食べる部分をこすりつけてクルミオイルを染みこませ、金属製のスプーン凸部でこすると簡単に応急の手当ができます。クルミオイルは「乾性油」で、固まる性質があるので補修に向いています。サラダ油やオリーブオイル、ごま油などはべたつきがいつまでも続くのでこの用途には使えません。
[ 全長241mm・イチイ解体廃材使用・ウレタン塗装 ]

                        

@赤い匙
赤い色をした解体廃材で、樹種は不明です。まるで柿渋で塗装したように赤いですが、透明なウレタン塗料を使っています。
この作品はなんとなく和風になったので、「匙」と名づけてみました。
[ 全長166mm・解体廃材使用・ウレタン塗装 ]

                        

        

@コーヒー粉スプーン
このサイズのスプーンは、レギュラーコーヒーの粉を扱うのに適しています。
とはいっても計量スプーンではありませんので、「アバウト」にしかすくえません。「大さじ」(15cc)とか「小さじ」(5cc)をちゃんと計れるスプーンを作ろうとあれこれやってみたことがありますが、たいへんすぎてあきらめました。
桜木はどちらかというと硬い部類で、しかも虫食いが入っていることが多くて、なかなか使いにくいものです。でも質感に高級感があるので、使いたい材です。
削り屑は、燻製を作るのに使います。なにもムダにならない材です。
[ 全長173mm最大幅52mm・桜倒木使用・ウレタン塗装 ]

               



◎ 特徴 ◎

★民家などの解体廃材や倒木、流木の中から、用途に適したものを選んで材料にしています。
解体廃材はほとんどの場合、年月を経ているために完全に乾燥しています。生木の場合は乾燥のプロセスにともなって、材の狂いやひび割れが必ず生じますが、解体廃材の場合はこの問題を考慮に入れる必要はほとんどありません。
硬い材は木べらや皿などに、柔らかい材はスプーンやバターナイフなどに使います。ナラ材はどちらかというと硬い材ですが、作品にすると「風格」のようなものが出るのでこのかぎりではありません。

★機械をできるだけ使わない「手彫り」で、古木材のキズや風合いをあえて消さず、製品の「景色」としていかしています。
「エイジング」という観点からいえば、解体廃材はまさに「エイジング済み」の材料といえます。直十では、わざわざとってつけたような「エイジング」ではなく、実際に年月を経てはじめて出る味を活かしたいと考えています。

★それぞれの材の個性(ナタで割ったときの割れ具合、硬軟の分布や虫食いの状況、木目や節目など)にあわせて形状を少しずつ決めていきますので、一品ごとに独自の形状になっていきます。
手彫りなので、材料のクセに逆らうとうまく彫れません。柔らかい部分は材が「ここを彫るように」と、逆目の部分は「彫るな」と言っていると解釈します。そのように、材の指示に出くわした場合は従うようにしています。したがって、同じ木がひとつもないように、すべての作品は世界中にひとつだけしかありません。

★材の指示の結果として、「右利き用」と「左利き用」、「どちらでも」ができあがります。
※ラベルに表示しています。「どちらでも」は表示はありません。

★とっさの調理・食事行動にすばやく対応できる「エッジング」デザイン。ツールの傾きや方向を手の触感で感じとれます。
手で持ったときに、ツールの作用部分がどのようなポジションなのか感じ取れるかどうか、は、ツールを使う上でたいへん重要だと直十は考えています。ですから、エッジをわざと残したデザインを多く採用しています。のっぺりとしたデザインだとグリップが悪いものです。
また、先端に重心があるツールは使いにくいので、箸と同様、先端は相対的にボリュームを小さく作るように心がけています。例外もありますが。

★フィニッシュは、耐久耐水性重視のウレタン塗装・風合い重視の柿渋仕上げ・無塗装などを設定しています。
木目を活かしたい材の場合は透明に仕上がるウレタン塗装を、木目に存在感がない材(イチイや白樺など)は柿渋で仕上げることもあります。柿渋を塗ると、どの材でも同じような質感になります。使っているうちにヘリの部分の塗装が落ちてきますが、それと同時に愛着が湧いてくることがあるものです。
柿渋の塗膜は剥げやすいものです。あらかじめご了承ください。

★企画・デザイン・製作・ラッピングまで、すべての工程を直十が担当しています。

About ※このサイトでご紹介している作品は、直十が製作したもののほんの一例です。まったく違った形状・コンセプトのものもありますので、販売店でお確かめください。
※作品はすべてオンリーワンで、まったく同じものを作るのは工程上不可能です。ご了承ください。
※通信販売および受注製作は、おこなっておりません。

■使っているツールについて

・マサカリ (薪を作るときに使うもので、柄のまっすぐな和物です)
・手斧 (荒削りには片刃のものを使います。弟子屈町川湯の木彫師が使っていたもので、使いやすいことこの上ない。魚の彫刻はこの手斧が導いてくれている感じです。両刃のものは柄のカーブした洋物で、ハンマーとともに材を割るのに使います)
・オピネルのナイフ (フランス製のマキリで、25年くらい前のもの。細かく削るときに使います)
・彫刻刀 (スプーンやおたまのくぼみを彫るのに使います。この工程はなかなか楽しいので、つい削りすぎてしまいがちです。表面に飾り彫りを入れるときにも。丸刀の出番が多い)
・ノミ (木皿やお盆を作るときなど、深めに彫りを入れるときに使います)
・ハンドドリル (吊り下げ用の穴をあけるのに使います。電動ドリルが壊れたので出番が多くなりました。使ってみると、こんな用途にはハンドドリルで充分です。材が割れないように、徐々に穴を大きくしていきます)
・ヤスリ類 (紙ヤスリと棒ヤスリを使います。昔の職人はあまり使わなかったようで、ヤスリを使わずに仕上げられたらと思っていますが、道は遠い。おたまのくぼみを整えるのにヤスリのかわりに小さな槍カンナを使ってみたいのですが、手に入りません。自作しようとしましたが失敗しました)

■焼き印について

作品の焼き印は、長めのプラス木ネジのアタマを使って押しています。斜めに押してしまうと「バツ」ですが、十字に見えるように押せば「救急マーク」にも見えて「ナース」にもつながります。


[ オリジナルホームウエア ] -----------------< 非売品 >

@普段使いのキッチン道具
右下端のものはイチイの麺すくい。その左は柿渋塗りのおたま。使っているうちに、へりの部分の塗膜が落ちて木地が見えてしまっていますが、これもエージングの楽しみです。もっともっと白っぽくなってきたら、柿渋を塗り重ねればまだまだ使えます。
左下端から三番目の柿渋塗りのへらは、ホットプレートで活躍しています。薄くデザインしたので、お好み焼きをさっと返せます。
左下端から五番目の桜木のしゃもじは、水を入れたコップに逆さまに挿しておけるように幅を狭くデザインしています。水がしみるよう、無塗装のままです。

@カラマツのバスケット
かっこいい紙くず入れが欲しかったので、カラマツと麻ひもで作ってみました。
底は、薪にするために材木会社からコンテナひとつを購入した木端のなかの一枚。
麻ひもで編むのは楽しい作業でした。
[ 高さ約26センチ・カラマツ倒木、麻ひも、広葉樹の板使用・無塗装 ]

@桜木の茶こし
何年か前から、熊本の「ふるさと万年茶」を飲んでいます。土瓶で煮出すので、茶こしは必須。
でも、できあいの茶こしはあまりに無愛想で使う気になれず、いろいろ組み合わせて作りました。ネット部分は、いらない急須の広口に付属していたもので、それに合わせて針金で輪をつくって桜の枝に差しこみ、ネットの枠と針金の輪をアルミの細いワイヤでぐるぐると巻き止めてできあがり。
桜の枝は小さくてもいい味をだしてくれます。
[ 桜の枝、ありもののネット、針金、アルミワイヤ使用・無塗装 ]

@ドリッパー
どうしても気に入ったドリッパーにめぐりあえなかったので、針金で作ったドリッパー。
最初はふつうの針金で作ったのだけれど、使っているうちに鈍い色になってきたので、ステンレスワイヤで作りなおしたもの。
ドリップスピードの設定に課題があります。
[ ステンレスワイヤ、アルミワイヤ・無塗装 ]

@アールヌーボー調ハエたたき
一本200円の竹ぼうきをバラして作ってみました。
バラした竹は火であぶって少しずつ曲げます。アールがだいたいそろったらパーツを一本ずつアルミの細いワイヤでつないでいきます。
アルミワイヤを網状に編みこむのが一苦労でしたが、できあがってみると「アールヌーボー」です。アルフォンス・ミュシャの作品に描かれているような有機的な曲線。
このハエたたきはバシッとたたくと破損しますので、やさしくハエをたたく必要があります。
[ 全長約74センチ・竹ぼうき、アルミワイヤ、ひも・ウレタン塗装 ]

@小枝のハンガー
曲がった枝は利用価値が高いのですが、なかなか適当なものに出会えません。見つけたときは、とりあえず使うことがなくてもキープしておくことにしています。
[ 上は楢の枝、下は桜の枝・径5ミリのワイヤ・無塗装 ]

@半紙のランプシェード
もともとは丸い提灯型のランプシェードを使っていたのですが、貼ってある紙が黄ばんできたので、まったく違う形に作り替えてみました。
ステンレスの細いワイヤを渦巻状になんとなく形を整えてぶら下げ、半紙を手でちぎって、一枚ずつ、薄く溶いたノリにひたして貼っていきます。このとき、表からだけではなく裏側からも貼ると形が整えやすい。
ノリは、アクリル画を描くときに使うグロスメジュームを使いました。
[ シェードの高さ約28センチ ]

@カラマツのミニテーブル
最近、あちこちで防風林を倒しています。たいていはカラマツで薪に適しているとはいえませんが、ウチでは機会があればもらって焚いています。
カラマツの樹皮には細かいトゲが生えているので、素手でさわると痛い目にあいます。ですから、工作にカラマツを使うときは必ずゴム引きの軍手を用意して、仕上げにはヤスリでトゲを落としておきます。このテーブルはロータイプのベッド脇に置いて使っています。
[ 天板のサイズは約36×23センチ・カラマツ、古合板・クルミオイル仕上げ ]

@カラマツの鍋敷き
ピザを乗せたレンジのプレートを置くためにこのサイズにしたのだったと思います。
大きい鍋は適当に、小さい鍋は狭いポイントに置きます。
[ 最大幅約38センチ・カラマツ、シュロ縄・無塗装 ]

@鱒釣り用のランディングネット
釣りの時は、折りたためて軽量な「インスタネット」をずっと使っていたのですが、連れと釣りに行くようになって、ネットがもう一個必要になりました。
買うのもなんなので、庭の片隅から掘り出しておいた(以前住んでいた人が埋めたもの?)ゴツいワイヤをフレームにして自作してみました。
直径約5ミリのワイヤなので簡単には曲がりません。そこで、薪ストーブの上に置いて湯を沸かす、ステンレス製の丸いポットにワイヤを当てて少しずつ曲げていきました。丸く形がととのったら、こんどは反対側に曲げてグリップ部分を作っていきます。ここは細かい曲げが多くて大変でした。
接合部をそのへんに落ちていた金属パイプでつなぎ、スパークリングワインのコルクをサンドイッチして針金で巻き止めます。針金の先端をコルクにうまく差し入れて、フレームは完成。
どうせならネット部分も編んでみようということで、参考書を見て編み棒を自作してタコ糸を立体的に編み、コーヒー殻で染色。フレームにとりつけてフィニッシュ。
直径5ミリのワイヤですが、同サイズの木製フレームよりも軽量に仕上がっています。100均の強力磁石でベストにぶら下げて使っていますが、ふいに落下することもなく、形状が円形でネットが深いので50センチの魚も余裕ですくえる。これはいい、ということでもう一個作ってしまいました。
無塗装ですが、3年経ってもサビは出てきていません。
[ 全長約45センチ、最大幅約27センチ・5ミリ径ワイヤ、針金、コルク栓、タコ糸、コーヒー殻・無塗装 ]

@屋久杉古材のお盆
旅先の屋久島で作らせてもらった作品。
屋久杉は、世界遺産に登録されてから伐ってはいけないことになったそうで、屋久杉木工をやってきた人たちは材料探しに奔走しているとか、いないとか。
この島で知り合った方が、材料の屋久杉の板をくれて、バキューム旋盤を使わせてくれました。おまけに「屋久杉」の焼き印まで押してくれまして。ありがたい体験でした。そのときは10枚くらいお盆を作ったでしょうか。手元にあるのは2枚だけで、あとはみな人にあげてしまいました。
大きいほうの作品を作るときのことですが、材を旋盤に当てているときは真中の穴はあいてなかったので、旋盤(バキューム旋盤は、電動ポンプで吸盤から常時空気を吸引することで材を固定するシステム)作業は順調に終わりました。次に木の腐れた部分を取り除いていたら、あらあら穴が現れた、という奇跡のような作品。穴が先にあいてたら旋盤に固定できなかったわけですから、ね。
[ 直径約29センチ(↑)約28センチ(↓)・屋久杉古木・人工漆塗料仕上げ ]

@ライトスタンド
この電球は「エジソン電球」といって、フィラメントとガラスの形にいろいろなバリエーションが設定してある、おもしろい電球です。ちょっと高価ですが、光がロウソクのそれと似た波長なのか、非常に雰囲気のあるランプです。
ソケットを支える針金のコイルは棒に巻きつけて自製したもの。なにも考えないで針金を巻いたのに、巻いた向きがフィラメントの巻きと偶然同一方向になっていたので、統一感がでました。
針金の直径が細すぎて、さわるとソケットごとゆらゆら揺れます。夕食時には必ず点灯しています。
[ 全高約31センチ・エジソン電球、古板、廃材ソケット、針金使用・クルミオイル仕上げ ]

@ニセアカシアの倒木から作ったスリコギ
ニセアカシアは硬い木ですが、すごいトゲがあるので、あまり利用されないようです。
でも、木の肌がなかなか良いので、トゲの部分を切り落として作ってみました。
もう4年ほど、おもに香辛料やゴマ、長芋をするのに使っていますが、皮がはがれる気配もありません。冬に倒されると、皮がはがれにくくなるのだそうです。
[ 全長約40センチ・ニセアカシア・無塗装 ]

@アールヌーボー調蒸し器
この網を鍋の中に置いて浅く水を張り、茶碗に盛ったご飯とか惣菜を温めます。どうでもいい鍋に桜のチップを一握り入れて、この網をセットしてベーコンを作ったりもします。最近は後者の使い方が多いです。
ステンレスワイヤでも作ってみましたが、曲げがうまくいかなくて失敗しました。普通の針金のほうが作りやすいようです。細い針金を編んでいくと、自然とアールヌーボー調になっていくのでした。
[ 直径約24センチ・針金 ]


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